大分大学
機械・エネルギーシステム工学科 機械コース
助教

松岡 寛憲

専門分野

切削加工・ドライホブ切り・クレータ摩耗・コーティング工具・MQL・逃げ面摩耗・仕上げ面粗さ

研究概要

・環境に配慮したホブ切りに関する基礎的研究

 ホブ切りにおいて,工具摩耗および歯車の仕上げ面粗さや加工精度などの点で,従来から高速度鋼ホブを用いて,多量の不水溶性切削油剤を供給して歯切りすることが一般的に行われており,ホブ切りでの切削油剤の使用は高能率化,高精度化には必要不可欠とされている.しかしながら,最近では,切削油剤を使用した場合に,ミストや臭気による作業環境の悪化,使用後の廃液処理での環境汚染などの問題がこれまで以上に大きく取り上げられるようになり,切削油剤の考え方の見直しが迫られている.

 近年,コーティング技術の発達により,ホブの耐熱性や耐摩耗性を向上させたコーティング膜が開発され,切削油剤を全く使用しないドライホブ切りが可能になりつつあるが,すべての歯車材やホブ切り方法,ホブ切り条件に対応できるかを検討する余地があり,また歯面のひっかき傷や寸法精度などの点で多くの問題が解決されていないため,ドライホブ切りはまだ一般に普及していない.

 ドライ加工と並んで,環境対応の観点からの加工法として,ミスト加工などセミドライ加工技術の開発に強い関心が寄せられており,その中でも,特に極微量切削油供給(MQL:Minimal Quantity Lubrication )の実用化が進められている.MQLは,旋削,フライス加工,ドリル加工,タッピング加工などにおいて検討されており,ドライ切削に比べて工具摩耗および仕上げ面粗さなどの点で,MQLは非常に有効であることが報告されている.しかしながら,MQLによるホブ切りについての報告はほとんど見受けられず,詳細な検討をする必要がある.

 本研究では,ホブ材質,コーティング材質および被削材の種類,切削条件を変えて,コーティングを施した高速度鋼ホブによるドライホブ切りを行う場合,主としてすくい面のクレータ摩耗の発生機構について調べている.加えて逃げ面摩耗および仕上げ面粗さを調べ,高速度鋼ホブによるドライホブ切りの可能性について検討を行っている.また,ホブ切りに適したMQL用切削油剤の開発を目的に,切削油剤の供給量,基油の粘度,添加剤の種類を変え,逃げ面摩耗および仕上げ面粗さから検討を行っており,MQLによるホブ切りの基礎を築くものである.

 実験は,ホブ切りを舞いツール切削にシミュレートして行っている.

 

研究テーマ及び得意とする技術

・ドライホブ切りにおけるホブクレータ摩耗の挙動解析、

・ホブ切りにおけるMQL用切削油剤の開発

・歯車加工時のホブ材質・コーティング材質・切削条件・切削油剤等の設定

 

産学連携の実績及び研究提案等

機械加工 (ホブ切り・旋削・フライス削り)

 

キーワード

切削加工・ドライホブ切り・クレータ摩耗・コーティング工具・MQL・逃げ面摩耗・仕上げ面粗さ

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